top of page

Society5.0とは?リハビリ職種として考えておきたい事


どうも中嶋です!



皆さんは「Society5.0」という言葉を聞いたことがありますか?

昨今、デジタル化が進み、医療の発展もそれに伴い目まぐるしく進歩していることは言うまでもありません。


私たち現場で働く療法士もこういった時代の流れを知り、医療にどう反映されるかについて情報のアンテナは常に張っておく必要があります。

今回は、リハビリ職種として未来に向けてどういう視点が必要なのかについて、個人的な考えを述べたいと思います。



Society5.0とは

Society5.0とは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すものです。 第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。 内閣府のHPではSociety5.0について以下のように定義されています。



まず、言葉の整理をしていきたいと思います。 フィジカル空間(現実空間)とは、”実社会”のことを表していると言って良いと思います。一方でサイバー空間(仮想空間)とは、”インターネット上の情報空間”と解釈すれば良いかと思います。

インターネットが普及した情報社会(Society4.0)では、実社会において人がインターネットを利用して必要な情報を検索し、知り得た情報を分析することが出来ていました。これは現在では当たり前の社会になっていますよね。 では、Society5.0はどんな社会なのでしょうか。 Society 5.0では、フィジカル空間(実社会)の膨大な情報がサイバー空間(情報空間)に集積されます。そして、サイバー空間では、集まったビッグデータを人工知能(AI)が解析します。解析された結果はフィジカル空間にフィードバックされて、人間はそれを利用することができます。 これが上記定義の「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」と言う事になります。


医療におけるSociety5.0

もう少しわかりやすく、3つの過程に分けて医療を例に見ていきたいと思います。 ①フィジカル空間の情報がサイバー空間に集積される フィジカル空間の情報とは、例えば、医療現場の情報、医療情報、一人一人の環境情報、心拍数・体温・血圧などの生体計測データなどが挙げられます。 ➁ビッグデータをAIが解析する 集められたデータをAIが解析します ③フィジカル空間にフィードバックされて、新たな価値が創造される ・集められた情報を元に必要とされるロボットができる。例えば独居生活者  向けの話し相手ロボットなど。 ・予防医療機能を持つデバイスができる。例えば心拍数などの変化をリアル  タイムで見ることができる装置など。 ・医療連携のシステムが構築される ・ロボットなどを利用したリハビリが出来るようになる。例えばHALなど  これらは結果として、健康寿命の増進やQOLの向上、医療技術革新をもた  らすことが期待できます。


こう考えると、Society4.0との違いがなんとなく分かりますね

個人的に大事だと思うことは、あくまで「人間中心の社会」であるということです。 よく、”今後はAIやロボットに仕事を奪われる”など、サイバー空間に支配されてしまうようなネガティブな話を聞くことも多いかと思いますが、Society5.0とはあくまで「人間中心の社会」の実現と定義されています。先ほどの医療における例でも示した通り、フィジカル空間で得られた情報はフィジカル空間へ新しい価値としてフィードバックされます。人が抱えている課題解決するためにAIやロボットを使う。そんなイメージを持つと良いのだと思います。

リハビリ職種が考えておきたいこと

それでは、これからの社会に向けてリハビリ職種が考えておくべきことは何なのでしょうか。 おそらく、病院など医療機関で働いていれば職場によっては、最先端機器が導入されたりロボットや新しい医療機器デバイスに触れる機会が多い人もいるかと思います。 リハビリ職種がフィジカル空間の情報を集めて、AIで解析して必要な製品を開発する、システムを作るという事を直接的に行うことは、おそらくほとんどないでしょう。 我々はやはり、患者さんに直接かかわるプレイヤーであるので、新しく創造されたものを自分たちの知識や技術を使いながらより効果的に活用する立場なのではないかと私は思います。 そのためには、今社会ではどのような動きになっていて、どんな企業がどんなモノを生み出そうとしているのか。そういった情報を積極的に入手する姿勢も求められると思います。 そうしないと、どんどん時代に取り残されてしまいます。

例えばサイバーダイン社が提供する”HAL”の単関節用の講習を昨年私は受けましたが、講習を受けてHALの仕組みを知ることが出来ました。すると、HALの設定は意外と幅広く設定する人のスキルによって、活用レベルが変わるなぁ。という事を感じました。 HALを生み出すことは決してできないが、活用することはできる。むしろこれからロボット産業なども市場が拡大していくことを考えると、活用できないとマズイのかもしれません。今現在働いている職場が全く縁がなさそうでも、情報をキャッチしておくといつか目の前の患者さんのためになるのではないでしょうか。

個人的にはそう思っています。


まとめ

今回はSociety5.0について簡単に説明しました。Society5.0がもたらす社会はあくまで人間中心社会であり、医療現場においても新しい価値を創造してくれることになりそうです。まだ私もすべて把握しきれていませんが、情報を常にキャッチして取り残されず活用するという姿勢でいたいと思います

閲覧数:17回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page