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執筆者の写真リハビリスクエア【リハスク】

後頭下筋群の感覚受容器としての働き

今回は、後頭下筋群についてです!!


なかなか普段アプローチする機会がないかもしれませんが結構奥深い筋群なので、少し触れておきたいと思います!


まず、後頭下筋群を構成する筋は以下の4つです。


・大後頭直筋

・小後頭直筋

・上頭斜筋

・下頭斜筋



後頭下筋群は頸部深層の伸筋群です。


付着部位から見てもわかるように、後頭骨~頸椎2番までのいわゆる上位頸椎の動きや安定化に関与していると言えます。


また、後頭下筋群の特徴として、感覚器としての働きがあります


下斜筋    242

上斜筋    190

大後頭直筋   98

小後頭直筋   98

外側翼突筋  20.3

母指対立筋  17.3

第1虫様筋  16.5

僧帽筋    2.2

広背筋    1.4

内側翼突筋  0




上に示したのは、筋組織1グラムあたりの筋紡錘の数です(Kulkarni Vら、2001)



これを見ると、非常に後頭下筋群は高密度に筋紡錘が存在していることがわかります。


筋紡錘は感覚受容器の一つで、筋の伸長刺激などに反応します。


こんなにも多くの筋紡錘が存在しているということは、頭頸部の動きを制御しているだけでなく、固有感覚情報の伝達に関わっていると考えることが出来ます。


つまり、上位頸椎は眼球運動との関連性の高さも指摘されているので、眼球と頭部の協調制御など重要な役割を担っている事が予想されます。


よく首を施術すると、めまいが良くなる、バランス機能が良くなると整体などでも根拠なく言われることがありますが、この様な背景によるものかもしれませんね。


多裂筋なども筋紡錘の数が比較的多いという報告もありますので、概ね小さい分節筋は運動だけではなく感覚器としての働きが強いという理解で良いかと思います。


こういった基礎研究内容も臨床に上手くアイデアとして取り入れられると良いのだと思います。





【参考】

Kulkarni V, et al:Quantitative study of muscle spindles in suboccipital muscles of human foetuses.Neurol India 49:355-359,2001


Neumann DA:カラー版 筋骨格系のキネシオロジー 原著第 2 版.嶋田智明・他(監訳),医歯薬 出版,東京,2012.引用

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