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運動と目標設定の関連についての考察

先日、サロンメンバーの方から希望があって症例報告会を行いました!


色々とディスカッション出来て、なかなか有意義な時間だったと思います^ ^



個人情報があるため、キーワードだけ言うと、症例報告のケースは以下の通りでした。


・被殻梗塞 ・上肢優位の左片麻痺


この症例に対して機能的介入とADOCを用いた目標設定を行い、介入後に上肢機能向上がみられた。


ざっくりこんな症例です。


症例報告の中では


・ADOCによる目標設定が精神的なモチベーション向上に繋がった

・機能的介入により麻痺機能の向上が見られた。


と、2つの道筋がありましたが、目標設定自体が麻痺機能向上に関与したことも考えられますよね?



そこで、運動機能と目標設定の関係性について、個人的に考察を加えたいと思います。



まず、今回の症例は損傷部位が被殻です。



被殻は大脳基底核の1つで尾状核とともに線条体を構成します。


これらは順序性の運動プログラムに関与すると言われています。


尾状核は新しい運動を覚えようとする運動初期に、強く興奮して、被殻は習熟した動きを行うときに強く興奮すると言われています。


そのため、被殻損傷をすると元々の運動パターンや動かし方がわからなくなります。これは臨床をしていると納得ですよね。


大脳基底核のネットワークを見てみると、線条体は淡蒼球内節、黒質網様部に対して直接路という出力路を投射しています(写真)。





簡単に説明すると、直接路が働くことで適切なタイミングで適切な運動を生じさせる事ができると言えます。


そのため直接路が働かなくなると適切な運動を発現するのが難しくなり、さらに抑制と興奮のバランス(写真でいうと赤が興奮、黒が抑制)が崩れて筋緊張が亢進しやすいと考えられています。


では、どうすれば被殻を働かせる事ができるか。



それには、ドーパミンが必要です。上の図からだと黄色い矢印がドーパミンを表します。


パーキンソン病はこのドーパミンが不足する事で無動などの症状が出ますよね。


基底核にスイッチを入れるにはドーパミンが必要になります。


では、ドーパミンの活動を高めるにはどうすればよいか。


ここで、報酬系の考えが必要になります。


ドーパミンは、予期せずに報酬が与えられるよりも、予告信号が与えられてから報酬が与えられる事で活動が増すと言われています。


予告信号とは、いわゆる目標設定です。具体的に「これができるようになるかもしれない」という予告信号を与えてから実際に目標達成できるとドーパミンの活動が高まります。


こう考えていくと、目標設定を段階的に適切に行う事で、基底核機能を高めることに繋がると考えられそうです。


今回発表して頂いた内容の中に、患者さんとの対話を通して、途中から目標設定を具体的に変えたという話がありました。


その事がもしかしたら上肢機能の向上に寄与したかもしれませんね^ ^



以上、簡単な考察でした!

症例報告会希望の方がいれば言ってください^ ^ぜひやりましょう!

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