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ミラーボックスの作り方



ミラーセラピーとは、鏡を使い、運動錯覚を生じさせる治療法です。


運動錯覚により、脳の運動関連の神経領域を活性化し、運動機能向上に繋がることが示唆されています。



最近では、KiNvisなど錯覚を利用した新しい治療法も出てきていますね。


ミラーセラピーは片麻痺上肢などに対しても、特に重度麻痺の段階から導入できる治療法になるため、うまく活用することが望ましい治療法と思われます。



今回は、現場で簡易的に導入するため、ミラーボックスの作り方を解説していきます。



【用意するもの】

・段ボール

・カッター(はさみ)

・鏡



①段ボールを用意する


段ボールのサイズは、大体横35㎝×縦20㎝くらいで十分です。

ちょうどよいサイズが近くにない場合は、ダイソーでも購入できます。



店舗によって、異なるかもしれませんが、上写真のような紙製収納BOXが売ってましたので、今回はこちらを利用します。



②段ボールをカットする


上の商品を普通に組み立てると、このようになります。


この商品は縦が26㎝と少し長かったため、ミラーセラピーを行う際、のぞき込みにくくなります。そのため、点線の部分(大体5㎝程度)をカットします。


段ボールの面が広い方に、手を通すための部分をカットします。

段ボールを切った後は切り口がほつれやすいので、マジックテープなどを貼り、手を置いたときに不快にならないようにします。

③鏡を置く


段ボールの中央に鏡を置きます。鏡は立て掛けスタンド付きが望ましいです。

④蓋をつくる


上の写真のままで両手を入れると、視覚的に両手が見えてしまいます。

そのため、麻痺手側の手が見えないように蓋を作ります。

今回の紙製収納BOXは蓋がついているので、蓋を半分に切るだけでOKです

以上になります。

とても簡単に作成ができますね。


ミラーセラピーの方法としては、非麻痺側の手だけ動かす片側法と麻痺手も一緒に動かす両側法がありますが、どちらも効果に違いがないと言われています。


個人的な臨床的感覚としては、重度麻痺の方は片側法が良いと思います。

麻痺手も一緒に動かそうとすると、体性感覚情報としては「うまく動かせていない」という情報が脳にフィードバックされ、視覚情報からは非麻痺手で動かす鏡を見て「麻痺手も動いている」という異なる結果のフィードバックが生じるため、患者さんが混乱するケースがしばしば観察されます。


ある程度動きがある方に対しては両側法を用い、重度麻痺の方はまずは片側法から実施

してもらい、「麻痺手が動いている」感覚を感じてもらうようにすることが良いかと思われます。


在宅での自主トレにも導入ができると思うので、職場でミラーボックスがない方は参考にしてみてください。




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