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バランス機能を整えるアプローチ方法の紹介

前回に続いてバランスについて安齋コラムです!


バランスと言えば小脳は考慮すべき部位ですよね。でも、小脳が関与するバランスってどんなものかご存知ですか?


小脳は運動の大きさ(ゲイン)とタイミングを適正に保つように作用しています。



前回の投稿でも書きましたがバランスとは、倒れないかどうかではなくどれだけ早く反応できるかどうか、です。



小脳が関与しているのはここの部分で、外乱が加わった際に適正なタイミングで適正なゲインで反応できるから私たちは転倒しないでいられるわけです。



でも、何かの拍子に外乱が加わった場合、予期しないタイミングなのでずれて反応するから転倒に繋がるのです。



これは覚えなくてもいいですが、小脳の運動学習の神経回路をざっと記載しますね!



小脳皮質の神経細胞であるプルキンエ細胞→苔状線維ー平行線維入力、登上線維入力右小脳(前庭)核に抑制性出力を送る



この流れがざっくりとした小脳の運動学習になります。



平行線維ープルキンエ細胞間のシナプスには登上線維からの信号によって生じる長期的抑圧と呼ばれるシナプス伝達可塑性があります。

小脳(前庭)核の神経細胞はプルキンエ細胞の軸索の他に苔状線維と登上線維の軸索側枝ともシナプスを形成します。



要は、小脳へアプローチする際には運動学習を図るためには反復してその運動をガンガン感覚的に覚えさせることが大切なんだよってことです。



さて、この神経生理学が分かったところで実際にどんなアプローチがあるのか一部紹介しますね。





実際に症例として紹介されているのを添付します。



・足踏みしながら頸部運動(屈曲、伸展、回旋、側屈)

・閉眼しながら足踏み

・めまいが生じる運動の反復(慣れるため)

・静的座位、立位それぞれで焦点を一点に保持したまま頸部運動



この辺りのアプローチが代表的ですね。

これのアプローチの意味合いとしては全て小脳の運動学習につながります。



特に足踏みしながらの頸部運動は効果的です。



持続的に継続されている運動中に頸部運動にて重い頭部がいろんな方向に向くので適正なタイミングでバランスを取らないといけないので神経回路もどんどんシナプス伝達されます。



このようにして、どのようにして運動学習がされるのかを理解しておくだけでも臨床での考え方が変わりますので、どんなものか調べるのもいいでしょう!

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