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【膝蓋下脂肪体が原因となる膝関節の前面の痛み】




安齋です!


今回は膝蓋下脂肪体(以下、IFP)における膝関節の前面の疼痛について考察します!








【膝蓋上嚢の解剖学】





IFPの話をする前に膝蓋上嚢(以下、PFP)の話をします。


この話を事前に知っておくとどうしてIFPによる膝関節の前面痛が生じるのか理解がしやすくなりますので!








膝関節伸展屈曲運動時のPFPは伸展時では幅が増大しつつ内外側から脂肪体が中央に寄せられ、屈曲時には膝蓋腱により圧迫されながら両側に素早く移動します。


この円滑な運動により、膝関節の円滑な屈伸運動を形成しているのがPFPです。





さらに、内側広筋と外側広筋の深部では、屈曲に伴いPFPが流入し、双方の筋肉を深部より押し広げる。この2つの筋肉はPFPの流入を受け入れられる柔らかさが必要です。この作用により内側広筋と外側広筋はPFPにより広がり大腿四頭筋としての作用を向上させ、PFPは拡大して円滑な膝関節運動ができます。








【IFPが原因となる膝関節前面痛】





解剖学的知識の観点からみても、IFP由来の疼痛は実際にあります。


どうして疼痛が生じるかというとその実態は大腿四頭筋の機能不全に起因することが報告されています。





大腿四頭筋が機能不全になると真っ先に膝蓋骨の固定性が低下します。





膝蓋骨は大腿脛骨関節の円滑な伸展運動をするために存在します。


膝蓋骨がないと大腿四頭筋は大腿脛骨関節に対して伸展よりも外反を優先的に運動としてベクトルが加えます。


つまり、膝蓋骨があっても大腿四頭筋による固定がしっかりされていないと円滑な伸展が出来ないのが明確になりますね。





加えて、PFPが硬くなると内側広筋と外側広筋が十分に収縮できなくなるのでさらに機能が不足しますね。





PFPとIFPの作用がいかに膝関節の伸展に必要なのかがわかるかと思います。








治療の際、PFPとIFPの評価もしてみると面白いかもしれません!

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