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知覚再教育について

【知覚再教育とは】 ・末梢神経断裂に対する神経縫合術後の神経再生におい て,断端中枢側の感覚神経線維のうち,受傷前と同じ 部位の感覚受容器に到達できる線維の割合は限られて おり,それ以外は,断端瘢痕に取り込まれたり,受傷 前とは異なった身体部位の感覚受容器を再神経化する (過誤支配). ・再神経化した感覚受容器を最大限利用し,歪んだ知覚 を修正して,物体を正しく認知するための治療を知覚 再教育という. 【防御知覚の指導(患者教育)】 無感覚領域を外傷から保護しつつ, できるだけ日常生活で患肢を使用するように指導する. ・圧迫 ・低温熱傷 ・摩擦 ・⻑時間の道具の握り ・ 道具の選択,自助具の使用,手袋の装着 v 水疱,発赤,浮腫,熱感などの兆候を確認 ・ 局所の安定 ・ソーキング 【脱過敏療法】 弱い刺激(やわらかい布)などから, 強い刺激(サンドペーパーや粒など)へと段階 付けて行われる. 【識別知覚の再教育】 物体認知には,二点識別覚,とくに動的二点識別覚重要な役割を果たす. 例えば,静的二点識別覚が25mm以上あっても,動的識別覚が6mm未 満ならば物体を同定できるという.表はMackinnonとDellonによる知覚回 復分類に基づくもので,痛覚,二点識別覚,知覚過敏の有無などにより, 知覚回復から完全回復までが8段階で分類されている.


【段階付け①】 無感覚領域に30Hzの振動覚と動的振動覚が回復した時 点で開始される. ・この段階の治療目的は,静的触覚と動的触覚の判別と, 誤った触覚定位の修正. ・訓練は,患者を消しゴムなどで擦ることにより行われる. ・患者はまず擦られるところを見た後,閉眼して知覚に意識を集中 する.そして再び触覚を確認し,状況を言葉に出して言う(例え ば、「消しゴムで中指を擦っている」).静的触覚が回復してく れば静的刺激も加える. ・別の訓練法として,数種類の密度の紙やすりを二枚ずつ組にして,粗さを判別する訓練も行われる.この段階は一般に神経縫合術後 4〜6ヶ月まで行われる. 【段階付け②】 開始時期は,指尖で動的または静的触覚が定位される ようになるか,紙やすりの判別における正答率が七割以上となった時期とする. ・この段階の目標は二点識別覚の改善と,物体認知の回復. ・訓練方法としては,患者が物体を見ながら触れる,閉眼して触 れる、再び見て触れるという手順を数種類の物体で繰り返し、 それぞれの触覚を比較. ・用いる物体群としては,始めは大きさと材質が異なるもの,最 後に小さく類似の材質で形の異なるものというように難易度を 上げていく.この段階は一般に,6〜8ヶ月まで行われる. 少しでも臨床の参考にしてくださいね!

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