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【臨床が変わる!腹横筋と腰部多裂筋の形態学関連性を紐解く】



今回のコラムは体幹について書いていきます!


タイトルにもあるように、腹横筋と腰部多裂筋との関連についてです。


以前、中嶋がコラムで腹横筋について書いていますが今回は、多裂筋との関連にも考察していきます!



【腰部多裂筋とは強調して収縮する】


周知の事実だと思いますが、腹横筋は腰部多裂筋と協調性のある筋です。双方ともその筋の厚さは薄いですが、解剖学的、形態学的には重要です。


腹横筋は、四肢運動の際に先行して収縮して腹腔内圧を上昇させたり、仙腸関節の安定性に関与したりしています。内腹斜筋との筋連結も研究として報告されていたりするのでインナーマッスルが機能するためにも必要であることはイメージしやすいですね。



ただ、青木の体幹セミナーを受講した方はそこで説明を受けているかもしれませんが腹横筋はかなり薄く触診でどうのこうのできるものではないですし、何度もいいますが筋としては薄いです。


なので、一概に腹横筋が機能していないから体幹筋の機能不全と断定することはできません。



【腰部多裂筋の機能】



多裂筋は脊柱のすぐ脇に存在しています。研究などで腰部の多裂筋が注目されるのはその厚みの問題です。


腰部の多裂筋が触診やエコーなどで判断できる部位ですので、研究対象に上がりやすいんですね。




腰部多裂筋は、腰椎の生理的前湾を維持しています。また、片脚立位時の立脚側が収縮することでバランスを保つようにもなっています。




【腹横筋と腰部多裂筋が共同収縮すると何がいいのか】




この2つの筋が連動すると、腹腔内圧が安定して高まるので体幹の安定性が向上すると言われています。つまり、連動しているとそれだけ体幹が安定するので姿勢も安定するし四肢の可能運動範囲も拡大するということですね。

実際に片麻痺の患者さんを介入しているとバランスがとれないのは原因のひとつがここにあったりします。



【腹横筋と多裂筋はどこまでその筋収縮が機能するのか】




とは言っても、双方とも筋としての厚みは薄いので重量が上がるにつれてその収縮量は限界を超えてきます。


実際にどの程度の重量や運動量がその筋としての限界値なのかどうかは判断が難しいです。




エコーや触診、ワイヤー筋電計などで見るのも限界があるから研究ができないですね。




考察として、低重量や低負荷なら2つの筋が先行して収縮するのでその負荷量はかなり低く設定する必要がありますね!



みなさんが臨床でこの2つの筋に対してアプローチするときには負荷量を気にしながら行うといいということです!



先ほど例にあげた片麻痺の患者さんなんかは特にそうですね!



身体のインバランスが取れないので、少しの負荷でもアウターマッスルを収縮させて大きい筋で耐えようとします。



それが俗にいう『筋tone上昇』です!





どのくらいの負荷量に設定するかはその療法士が患者さんのレベルをどこまで把握しているか、が鍵になりそうですね!




それでは!



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