研究するにあたって,過去の論文を読むことはとても重要な作業です.
しかし,論文を読むのは大変な作業でもあります.
特に英語の論文を読むのは,多くの臨床家にとっては大変な苦労だと思います.
「英語苦手だ・・・」
「頭良くないし・・・」
「読み方難しい・・・」
後ろ向きになっていないですか?
また, そもそも論文を探すこと自体に苦労することがあると思います.
しかし, 慣れてくれば,どういうキーワードで論文を検索すべきか,誰がこのトピックでは多くの論文を書いているか,論文のどのあたりを重点的に読めばよいか,がわかってくるようになります.
「論文を読む」というのは,論文を印刷してただ漠然と目を通せばよい,ということではありません.
読んで自分なりにその研究を理解し,自分の研究に生かしていくことが,論文を読む目的です.
自分のアイデアと比べて,重複しているのかどうか,使えそうな知識や技術はあるか,この論文ではまだ明らかになっていないことは何か,を明確にしていくことが,「論文を読む」ことの本来の目的です.
研究に慣れていない人は,論文を読むこと自体が大変なので,この目的を見失いやすいものです.なので,まだ慣れていないときこそ,これに十分に気をつけて論文を読んでください.
今回は,論文を探すのは基本インターネットでの検索です.
初学者であれば・・・
できればpubmedが理想ですが・・・
みんなに取っつきやすい中では
Googleスカラーが良いのではないかと思います
施設で契約しているのであれば,医中誌, メディカルオンラインを活用するのは手ですね.
あとはこの外せないキーワードを軸に組み合わせを考えます.
例えば,「急性期脳卒中の研究したい!」
これも曖昧ですが・・・
みたいなのがあるとしたら・・・
「脳卒中」,「急性期」とかが考えられそうですね.
しかし, これだけでは出てこないワードがあります.
脳卒中でも脳梗塞, 脳出血, クモ膜下出血などあるわけです.
急性期というワードでは該当しない, ICUや救急病棟に変えて検索なども必要なわけです.
以上のように,いい論文が見つからなかったらこのような検索キーワードに広げていきます.
このときにどの論文を選んでみるかを考えなくてはなりませんが,参考になるのは,以下のあたりかと思います.
• タイトルを読んでみて自分のアイデアに近そうなもの
• 引用数の多いもの
• 我々の分野で有名な学術雑誌で投稿されているもの
• 著者の中によく見る人の名前があるもの
めぼしいものがあったら,実際にクリックしてタイトル,著者,論文誌・会議名,発行年を確認します.関係ありそうですか?明らかに違うな,と思った場合以外は次にアブストラクトを調べます.
少しずつ調べてみましょう.
次回も少しずつお伝えします.
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