分析疫学における手法の1つである。
疾病に罹患した集団を対象に、曝露要因を観察調査する。
次に、その対照として罹患していない集団についても同様に、特定の要因への曝露状況を調査する。
以上の2集団を比較することで、要因と疾病の関連を評価する研究手法。ケースコントロール研究、患者対照研究、結果対照研究とも訳されます。
ケースコントロール研究は、すでに疾病を発生しているケースが利用できるため、疾病の発生を待つ必要はなく、コホート研究に比べて時間もコストもかからないの特徴です。
また、コホート研究が適さない稀な疾病に適しています。
対象としている疾病の原因と考えられる要因を複数調べることができるという利点がある。
その反面、リスク要因に関する情報を過去にさかのぼって調べなくてはいけないので情報が不正確になりがちです。
代表的なものには、思い出しバイアス(recall bias)が挙げられ、ケースは「過去に原因として考えられている要因の曝露を受けたかどうか」をよく記憶しているが、疾病を発生していないコントロールは同じ曝露を受けていても記憶していないという偏りがしばしば見られます。
また、研究対象者の選択においても、コントロールの適切な選択は難しく、選択バイアス(英語版)(selection bias)についての検討が充分になされる必要があると言われています。
しかしながら、日本の研究においては、倫理的な問題もあり、なかなか介入研究ができず、この類の研究を行うことは多くあります。
バイアスは人間必ずあるものですが、研究に関してはなるべく排除したいものです。
Comments