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身体図式

先日の感覚障害セミナーの中で、視覚フィードバックの利用や、運動イメージ訓練の話について少し触れました。


おさらいしておくと、



例えば固有感覚の検査をした際、エラーが生じていたとします。 (セラピストが患者さんの上肢または下肢を上下左右いずれかに誘導して、対側で再現してもらった際、ズレが生じる。いわゆる位置感覚の検査)



これを固有感覚の障害と決めつけるだけでなく、もしかすると、身体図式などの問題があるかもしれないと考える必要があるという話を先日はしました。



では、改めて身体図式について言葉を押さえておきましょう。



身体図式(Body Schema)とは「自分の身体の姿勢や動きを制御する際にダイナミックに働く無意識のプロセス」と定義されています。



簡単に説明していきます。



我々が普段問題なく運動したり生活するためには、自身の身体位置や姿勢を無意識レベルで把握出来ている必要があります。


目をつぶっていても今どんな姿勢をしているのかなのかわかりますよね。


つまり、脳の中にある姿勢モデル(内的姿勢モデル)の事です。

この身体図式の生成には上頭頂小葉が大きく関与していると言われています。


ブロードマンの5野、7野ですね。


この上頭頂小葉には、「関節組合せニューロン」と「関節・皮膚組み合わせニューロン」があると言われています。


このニューロンはその名の通り、関節運動の組み合わせ(例えば手関節屈曲と肘屈曲)や関節運動と皮膚刺激の組み合わせ(例えば肘屈曲と上腕への皮膚刺激)で発火するものです。


すなわち、上頭頂小葉は複数関節運動や皮膚情報を処理する働きがあるため、身体の空間的位置や姿勢を捉える身体図式の基盤になっているという事が言えます。


上頭頂小葉による身体図式生成があるからこそ、 自分が今どういう姿勢をしているかが認識できるわけですね。

この身体図式は固有感覚が障害されていれば、歪みます。


これは先日のセミナーでもお話しした、脳の階層性を見れば理解できます。

まず関節運動などの固有感覚情報は3a野に投射させれます。そこから2→1→5→7と処理されていくので、固有感覚情報自体が障害され少なくなっていれば、やはり上手く上頭頂小葉で統合され難い事が想像できます。


では、逆に固有感覚の障害がない人で身体図式に問題が生じる人はいるでしょうか?


これも有り得ますよね。


例えば頭頂葉に病変があれば、突然身体図式の問題は生じる可能性があります。

あとは、機能低下という事であれば、健常人でもあり得ると思っております。

例えば、臨床上骨盤のtilt運動が全然できない、指導しても「どうやって動かせば良いか分からない」。


この様な人結構いますよね。


こういう方々は、関節や筋肉を日常的に上手く使えていないわけです。使えていない関節や筋からの固有感覚情報は当然、3野に投射されていきませんので、結果的に骨盤の前後傾という姿勢モデルは構築されにくくなります。


固有感覚の伝導路には問題がないものの、脳に伝わる情報量が不足しているということです。


まとめますと、

固有感覚の検査を行う際は、

①単関節レベルの左右のズレ ②複数関節関節レベルの左右のズレ ③身体の使い方(身体図式)


これらを包括的に見れると、どこが問題になっているか理解が進むかもしれません。


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