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頚椎症の基礎をゼロから学ぶ




頚椎症がどんな症状を呈する可能性があるのか、病態を含めて理解しましょう。


そもそも、頚椎症とは加齢に伴う椎間板や頸椎の変性によって、頸髄とその神経や血管が圧迫されたことによって起こる各種症状のことを指します。


症状は以下の2つに分けられます。


・脊髄症状・神経根症状


それぞれ簡単に解説します。



脊髄症状


・障害部位以下の知覚障害

・障害部位以下の痙性麻痺

・下肢の深部腱反射の亢進

・病的反射の出現

・神経因性膀胱



主に上記のような症状が認められます。


外傷による受傷の他には、椎間板の膨隆や後縦靭帯、黄色靭帯の肥厚によって、脊髄が圧迫されることで症状が起こるため、保存療法で完全に頚髄症が治癒することはありません。


脊髄が圧迫されているからと言って、神経根が圧迫されていないとは限らないという点はおさえておくべきポイントです。


脊髄→中枢性麻痺神経根→末梢性麻痺


このようになるため、障害部位以下の筋肉が痙性なのか弛緩性なのか、腱反射はどうなのかなどはきっちりと評価しておきましょう。



神経根症状



・分節に一致した領域の放散痛、しびれ、感覚低下

・分節に一致した領域の弛緩性麻痺

・筋委縮・深部腱反射減弱

・病的反射は出現しない



主に上記のような症状が認められます。

これも脊髄症状と同様に、椎間板や周囲の靭帯の変性によるもので、脊髄を圧迫されるか神経根が圧迫されるかの違いです。


上述した通り、脊髄症状と神経根症状の両方が混在しているパターンも存在します。


ただ、神経根が圧迫されて痛みが起こるわけではなく、神経根周囲が炎症を起しているということは区別しておきましょう。


圧迫は周囲の組織の変性によるものなので

セラピストが介入しても変わりませんが、


炎症ならそこに負担がかからないような対応によっては痛みを軽減することも可能です。



障害部位の特定



脊髄症状が出現している場合は頚髄症なので

手術によって問題を取り除くしか方法はありません。


頚髄症に対するリハビリの目的としては、二次障害の予防、術後に再度頸部にストレスが加わらないような姿勢・動作指導や運動療法などが挙げられます。


頚髄症ではない、神経根の問題も同様に椎間板や靭帯の変性は手術しないと治りませんが、変性が軽度ならその部位へのストレスを軽減することによって、疼痛や各種症状を緩和することもできます。


そのためには、問題となっている部位を評価する必要があります。


ここで言う問題となっている部位とは、C5/6の問題だと医師から診断されているからそれが問題、というわけではなく、神経根症状を起こしている要因が何なのかということ。


筋・筋膜性のものなのか

胸椎の制限を代償して頸椎に過剰な動きが要求されているのか

下位頸椎の制限によって上位頸椎に過剰に負担となっているのか

椎間関節の動きに問題があるのか

左右どちらの椎間関節が問題なのか


などなど、これらを総合的に評価していく必要があります。



椎間関節障害の評価方法




屈曲時に症状が強くなるのか、伸展時に強くなるのかを評価しましょう。

屈曲時に症状が強くなるなら、関節内圧の亢進、後方関節包の伸張、後方軟部組織の伸張による問題が考えられます。


伸展時に症状が強くなるなら、椎間関節の問題、後方軟部組織のスパズムによる問題が考えられます。


例えば、屈曲/右側屈で頚部右側に症状が出現するなら、右椎間関節の前方に問題がある可能性が考えられます。


伸展/左側屈であれば、左椎間関節の後方です。


筋・筋膜性の問題である場合は、各組織を緩めたり緊張させたりしつつ、頚部の動きや動きに伴う症状の変化を見ましょう。


例えば、右胸鎖乳突筋の起始部を押圧することで、Ⅰb抑制が働いて胸鎖乳突筋は緩み、その状態で症状に変化はあるのかどうか。筋腹を押圧しても緩むので、そこで変化がみられる場合もあります。


流れとしては、以下の通り。


1.屈曲時、伸展時のどちらに症状が強くなるのか評価(おおよその問題点を把握)

2.側屈も加えて、椎間関節のどこに問題があるのか評価

3.筋・筋膜を徒手的に緩めたり緊張させたりし、変化があるのか評価

3で変化があるなら、対象の組織をリリース3で変化がないなら関節包、靭帯などの問題の可能性が高いため、関節モビライゼーションなど関節自体の動きを出す


そのためにも、まずは頚部周辺の筋肉、靭帯、神経、血管などの解剖学は最低限理解しましょう。逆に言えば、それさえ理解しておけば応用も効くので、臨床の幅がかなり広がります。


ぜひ、今回の内容を参考にしていただければ嬉しいです!


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