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結滞動作における肩甲骨の動きを細分化して改善までの評価



今回の記事は、結滞動作における肩甲骨周囲筋群の活動についてお話ししていきます。

結滞動作は肩関節の臨床において求められることが多い動きです。

特に肩関節周囲炎では結滞動作の制限が強く生じて 日常生活でも支障をきたしているパターンをよく見ます。

患者さんの問診や動作評価でも ・頭を洗おうとすると痛みが出てくる ・髪を縛れない ・ズボンを履くとき、最後に引っ張り上げられない ・袖を通すときに痛みが出てくる ・エプロンを腰あたりで縛れない ・(女性特有の)下着問題 ・リュックを背負うときに痛みが出てくる

などなど。


みなさんもきっとそんな症状を問診で聞き出せたり 動作評価にて見た経験が多いはず。

そうなんです。 臨床でめちゃめちゃ多いんです。


この結滞動作での痛みって。


じゃあ、結滞動作について ガッツリ見てみる記事もありじゃない? ってことで文献を引用しながら お伝えします!


ここから本題です!

【結滞動作における概要】


臨床上、結滞動作が困難だと予想されるのは 肩関節のROM制限や筋力低下です。


ただし、みなさんもご存知の通り それらを改善するだけじゃ 十分な介入効果が得られないです。


肩甲骨の動きが制限されて結滞動作 が円滑にされないからですね。

結滞動作は、 Th12~Th7のラインでは肩甲上腕関節の内旋と 外転角度に変化はなくTh12より高い肩甲骨運動が されていると報告されています。

さらに! 結滞動作時の肩甲骨の運動は主に 前傾と下方回旋であり、これらの運動により 臼蓋の関節面が前下方を向き、小結節の移動を しやすくしていると同時に、肩甲骨前傾と下方回旋 が見掛け上の上腕骨の内旋と伸展を補正しています。

そして、 肩甲骨の前傾は下方回旋と比べて序盤に動きが大きいこと も報告として上がっています。

これらのことからわかるのは、 L5~Th12のラインでは主に肩関節の運動がメインとなり Th12~Th7のラインでは肩甲骨の動きがメインとなります。



【じゃあ、臨床でどう動いているわけ?】


一つずつ解説しますね!


結滞動作における前額面上での肩甲骨運動は、 下垂位の状態から ①開始肢位で挙上・内転位 ②L5からTh12で挙上・上方回旋 ③Th12からTh7で下方回旋 しています。

矢状面上での肩甲骨運動は下垂位から ①L5 ②L5からTh12では前傾 ③Th12からTh7では前傾角度の変化ない んです。

ここで特に筋活動が大きくなるのは 僧帽筋上部線維 僧帽筋中部線維 僧帽筋下部線維 前鋸筋

です。



僧帽筋上部線維の筋活動は、 L5からTh12の間で増加して、 Th12からTh7のラインで徐々に その筋活動が減っていきます。


僧帽筋中部線維の筋活動は、 Th12からTh7まで筋活動が増加して 下部線維と前鋸筋は Th12よりも高い位置でほぼ同時に動き出して Th7ラインまで筋活動量が多くなります。



【結局、臨床でどうやって見ていくわけ?】



結局、ここなんですよね。 じゃあどうしたらいいのよって話。


3つのターニングポイントにまず分けます。

結滞動作における前額面上での肩甲骨運動は、 下垂位の状態から ①開始肢位で挙上・内転位 ②L5からTh12で挙上・上方回旋 ③Th12からTh7で下方回旋

このように動いているわけなので、 患者さんにしてもらうためにはこの ①〜③を分解して口頭指示します。


①口頭指示:背中に回そうとしてください。 ②口頭指示:手の甲を腰に当ててください。当てたらそのままさすってください。 ③口頭指示:手の甲で首下までさわれますか?


このとき、全てに当てはまるのは 疼痛の加減です。


初動で痛みがあるのなら痛みを我慢しながら 動かしていただく必要性はありません。

急性期ならなおのことです。


急性期での疼痛なら 痛みが出そうなラインの手前で止めてもらいます。 慢性期での疼痛なら 痛みが出てくるところで止めてもらいます。


その時点での高さがL5~Th7の間でどの範囲か、を 見極めていきます。


となると、その高さに応じた筋活動の理解が 必要になります。


L5〜Th12のラインであれば、 僧帽筋上部線維がメインで動きますが 上腕三頭筋や肩甲挙筋、菱形筋群も サブ的に機能します。

加えて、大胸筋や小胸筋、上腕二頭筋は 伸張されます。

このラインで疼痛があった場合 前面なのか、後面なのか。 前面なら 大胸筋?小胸筋?上腕二頭筋? 痛いのはどこ?

後面なら 菱形筋?肩甲挙筋?僧帽筋上部線維? 痛いのはどこ?

筋組織じゃない場合もありますよね。

上腕骨のアライメント不良があれば 肩峰に大結節が衝突したり インピンジメントが起きていたり。



といういう感じで見ていくことができます。


臨床は常に、解剖学と運動学、生理学をベースに 研究で証明されたことや学問レベルから 考察しないといけないことがあります。

中には研究されていないけどリアルな臨床で 確かに存在する症状もあります。


この辺りには必ず原因が存在します。 そしてその原因が明確になっていれば 再現性も生み出せます。


みなさんも上記の記事内容のように 一つずつ深掘りしていって臨床を 濃い時間にしてください。


それでは!

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