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眼球障害への介入方法

眼球運動障害は脳血管疾患に関わっていると、比較的頻度多く遭遇する症状です。


しかし、なかなか確立された介入方法もなく、あまり積極的に介入していないというのが現状ではないかと思います。


実際に、論文を調べてみても眼球運動の機能向上に関するリハビリテーションアプローチに関するものは少ないのが現状です。



これまで報告されている介入方法としては、


・アイパッチ

・プリズム眼鏡

・迷路性眼球反射を用いた反復促通療法

・追視など眼球運動訓練

・代償的な頭位変換


などが挙げられますが、2020年にwatabeらによる臨床応用しやすい「新しい眼球運動リハビリテーションプログラム」の開発について実践報告の論文がありましたので、紹介したいと思います。




【新しい眼球運動リハビリテーション】

・姿勢:仰向け(急に具合が悪くなったときの安定性を確保するため)

・頻度:週6回 1日20分程度  所要時間8週間



<1.追従運動>

顔の上30cmに置いたペンを目印に、その動きを視線で追うように指示する。

※ペンはゆっくりと、患者の目が追える範囲で動かす。最初は右目を覆い、次に左目を覆い、最後に両目を開けて、8方向にランダムにこのエクササイズを行う。8つの方向すべてで3セット行う。


<2.固定運動>

マーカーとなるペンを患者の可能な最大可動域に置き、ペンに視線を集中し、10秒間維持するよう指示する。追従運動と同様に、最初は右目を隠し、次に左目を隠し、最後に両目を開けた状態で、8方向にランダムにこの運動を行う。8方向すべてで3セット行う。


<3.サッケード運動>

マーカーとなるペンを患者の視野の外に持ち、顔面上30cmの視野の中に素早く持っていき、患者の視線を引きつける。追従運動と同様に、最初は右目を隠し、次に左目を隠し、最後に両目を開けて、視野の中でランダムにこの運動を行う。10回ずつ3セット行う。


<4.輻輳運動>

ペンを被験者の顔から30cmの高さに持ち、顔の近くまで素早く動かし、輻輳反射を促す。ペンに追従する両目の内転運動が現れる程度にペンを顔に近づけ、その様子を観察しながら距離を調節する。この運動を両目を開けた状態で行い、10回×3セット行う。


注:この運動の前後に眼輪筋のマッサージを行う。

注)めまいや疲労を考慮し、適宜休憩をとる。



※https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrehabilneurosci/20/1/20_200115/_pdf/-char/ja より引用改変




眼球運動に関わる筋は以下の6つであり、訓練内に出てくる8方向とはそれらの筋の組み合わせからなるものです




今回紹介した眼球運動訓練は、特別な機器も必要なく簡易に実施できるという点で臨床応用しやすそうな印象を持ちました。

まだケースレポートの段階ではありますが、参考にしてみると良いかもしれません。





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