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執筆者の写真リハビリスクエア【リハスク】

トピック:OPLL患者さんが訴える膝痛

ちょっと臨床でかなり悩んだケースがありましたので、noteに記載します! 患者情報 女性/50代 主疾患:後縦靭帯骨化症(以下、OPLL) 既往歴:腰部脊柱管狭窄症、頸部脊柱管狭窄症、右肩関節周囲炎 主訴:長時間座っていた状態から立つときに右膝が痛いし、ひどいと痺れるような感覚。 hope:症状改善と右下肢の筋力向上 理学療法評価(右膝のみ記載) アライメント:パテラ内上方偏移、下腿外旋位、踵骨回外位 ROM:膝及び股関節n.p、足関節背屈-5p(腓腹筋の伸張痛) MMT:膝伸展3+、膝屈曲3(※努力性の3であり、スムーズにはできない)、股関節伸展及び外旋2-(股関節伸展時に腰椎の代償あり、外旋時に体幹回旋動作あり)、足関節底屈3 靭帯ストレステスト:全て陰性 パテラの動き:下方向及び外側へ制限あり 梨状筋ストレステスト:陰性 伏在神経由来の評価:陰性(伏在神経は運動神経を持たないので症状があっても運動麻痺になることはないです!) 総腓骨神経由来の評価:陽性 SLR:足関節背屈位での挙上30°で陽性→脛骨神経の柔軟性低下の疑い tone:外側広筋↑、外側Hum↑、大殿筋↑、腓骨筋群↑ 腰椎骨盤リズム:破綻 骨盤前傾mobiity低下 脊柱全体的に屈曲と回旋mobility低下 カーフレイズ時に外側及び内側への体重移動やや機能低下 ざっとこんな感じ。 一番、最後の項目ですが下肢機能を見る上で重要です。 意図的に重心移動できるかどうか、これができないと関節位置覚が正常でも立位時のモーターコントロールができなかったりするので、また下肢筋の柔軟性低下に繋がるからです。 https://youtu.be/VYJ1oGjoI98

さて、どう評価をまとめましょう。 【化説を立てたらこうなった。】 OPLLにより脊柱mobility低下→下肢の屈曲位で重心低くして代償的に安定化→膝関節屈曲位保持が継続することによる腓腹筋柔軟性低下→アライメントが外旋傾向により外側筋群のhypertone→脛骨神経および総腓骨神経の柔軟性低下 こんな感じで仮説を立ててみました! なのでやることは、

①腓腹筋ストレッチ②腓骨筋ストレッチ③踵骨および脛骨リアライメント④カーフレイズ(両側接地→片脚立位の順、ハーフポール使用) シンプルです! ここまでやったところ、かなり神経症状が落ち着きました。 ただ、まだカーフレイズ時の体重の外側移動ができません。 本人からはやや不安感が聞かれました。 さて、どうしましょうか。 【運動療法を応用しまくる】 ここが安齋のPTとしての真骨頂だと思ってます。 運動の仕方を応用しまくって、その人に合わせた方法を見つけるって楽しいです。 今回の患者さんに処方した運動療法はこちらです。 https://youtu.be/YstoKgO12fQ こちらの方法は、 ①外果でボールを壁に押す ②押す時に腰から動かさない(股関節から動かす) ③小趾球でしっかりと踏ん張るようにする この3つのポイントを抑えてやると効果的です。 【まとめ】 とはいっても、OPLLのこのような症状に出会うのもそんなに確率的には高くないのかなと思います。 頸部症状が上肢症状に出会うことがほとんどですからですね。 それではまたー!!!

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