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【腰痛のある症例について〜PDの内服調整を視野に入れながら〜】




安齋です!


さて、いつもは整形疾患に対する記事をあげてますが今回は少し神経難病の話をしながらの記事になります。



高齢者ではお馴染みのパーキンソン病(以下、PD)です!




PDは多く見る神経難病ですがその事実、明確な治療法はなくあくまでも進行遅延または抑制の対処法が現在の治療法と位置づけされるものです。




これの厄介なのが内服コントロールです。





安齋自身もそれなりにPDの患者さんを担当してきましたがそれぞれ個人の内服に対する耐性や元々の身体機能に付随するのでこれといった明確な方法が存在しません。


なぜなら、進行性疾患でありながらも倫理的観点から投薬の制限がありEBMとなるデータが集められず、試しながらその時の身体状況に当てはまる対応をするというのが現状だからです。


なのでここでお伝えするのはあくまでも一セラピストの見解であり定義的な治療法ではないということをはじめに記載します。



では、いきます!






【質問】



腰痛の70代女性。20分くらい歩くと腰痛が生じる。今までは30分くらい歩行しても問題なかったがここ最近は保たないという訴えで外来リハにきた方。

PDを発症しており、内服の副作用で不随意運動(以下、ジスキネジア)が激しく生じる。安静時も歩行時も動作時もクネクネと症状が出ている。

外来で見ていて、転倒予防は必要だと思うが、外来での1単位で何をすればいいのかリハビリの効果が出るためにはどうしたらいいのか悩んでいる。




という質問です!



【問題点】




かなり制限となっている環境条件がありまして、




・外来なので主治医は神経内科ではない

・神経内科の主治医は別の病院である

・自身で外来まで何かしらの方法で来院している





という点がまずは問題点として上がります。



まず、腰痛なので外来では、腰椎椎間板症や腰椎椎間板ヘルニアなどの整形外科疾患が診断されます。(もちろん、画像をとった上でね。)



つまり神経難病のことは聴取はしているけれどそのアプローチはしていないということ。





おおよそのDr.からのリハオーダーが身体機能向上とかだと思います。

別にこれが悪いわけではないんですね。





だって、あくまでも整形外科の外来なので整形外科的な診察が求められているところなので適材適所です。







でも、セラピストは全体把握してからじゃないと治療介入は仮説を立てられません。






ですが、神経難病の主治医とはすぐに連絡を取る事ができないしおまけにこの質問に上がった患者さんは自身がPDであることは把握しているけれど、詳細は把握していないというので非常に情報が不足しています。





また、ジスキネジアが生じているのでいつ転倒してもおかしくない身体状態です。内服しているのにもです。





内服の本質は症状が出ないようにする、が本来の目的です。それで副作用出てしまっているので内服の方法を変えないといけない。が、主治医とは密に連絡が取れないのでここも難しくなっている要因の1つです。。。




本人があまりPDの詳細を理解していないということは神経内科のDr.も欲しい情報が本人からあまり取れない状況が続いている可能性があります。




では、この状態でどんなアプローチをしたらいいのかを次に載せていきます。





【まずは腰痛について評価する。次にPDの状態を評価してからアプローチします】




まずはともあれ、腰痛で悩んで外来できているので腰痛について評価しましょう!

歩行で症状が出てくるので、




・歩行観察と歩行分析
・安静立位評価(両脚立位と片脚立位)
・体感可動性(アクティブとパッシブ)
・股関節評価(ROM/MMTなど)




オーソドックスに評価します。


そこに今度はPDとしての評価をします。




H&Y分類に沿って関節評価をしたり安静時振戦の評価をしましょう。


総合的に判断します。





おそらくPD患者で多くは姿勢反射障害による体幹屈曲姿勢のために常時腰椎付近にテコの原理により体重がかかってしまい、それを胸腰椎筋膜により支えているので筋筋膜性疼痛になっていたり、脊椎疾患に繋がっていたりします。


特にPDで多いのがPD症状進行に伴う体幹屈曲位による圧迫骨折です。

体幹屈曲位でいろんな作業をするのでそれが脊椎に負担となり骨折へと繋がります。






となれば、姿勢がこれ以上、屈曲位にならないように体幹伸展や股関節伸展、胸郭を開く動き、体幹と四肢の分離運動などをアプローチとして行う事が必要です。



・腰痛評価(歩行と身体)
・PD評価
・分離運動を含めたアプローチ





この流れが必要となります。



【PDに対する外来での対処方法】





先に記述しましたが、神経内科のDr.と密に連絡を取れる環境ではないので情報のもとは目の前の患者さんです。


とは言っても本人も明確に把握してないとするとその情報が正しいかどうかも曖昧です。

でも、




・内服状況(何時に飲むのか、どの程度のドパコール量を飲んでいるのか、発症はいつからなのか、内服管理は自分で本当にできているのか、現在の量は適切なのか)




内服状況でもかなりの情報が欲しいです。特に現在のドパコール量は本当に適切なのかどうかという点は難しいです。


可能であれば、次の神経内科の受診日を本人から聞いてその日に渡して欲しい書類を用意して書面で、Dr.とやり取りするのが妥当です。




・現在、外来でやっている事

・外来で評価した身体機能




この辺りを明記した上で、内服状況を聞く事が大切です。




【全てを考慮した上での外来としてのアプローチ内容〜腰痛の原因は分離運動にある〜】





はい、全てはここです。




・当日ごとのPD症状を一覧にしてまとめて症状の進行具合を追っていく
・体幹伸展、股関節伸展の可動域と筋力を付けられるようにしていく
・体幹と四肢の分離運動を促す運動を行う





この3つが必要です。



前述した内服や症状の出方などがわからない場合はこれらを徹底的に追っていきましょう!






外来での流れとしては、



問診→ADLでのPD症状の出方を本人から聴取→動作評価をして先週比をチェック→体幹、股関節の分離運動促通のアプローチ


この流れがベストです。(一例ですけどね)





腰痛は明らかな脊椎疾患がないのでれば、体幹と四肢の分離運動がないが故に生じる腰部への負担です。


となれば、股関節がしっかり動くようにアプローチしてあげましょう。


股関節が動いてくると多少ではありますが歩行様式も変わります。



以上でっす!!


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